VOICE

2022年3月掲載
新時代プロジェクト「つな活」

若手の力で未来を創る

新時代プロジェクトの
「つな活」

NHKアートでは、創立60周年を迎えた2021年、若手社員のアイデアを新たな企業価値創造に繋げるために、20代・30代の社員による「新時代プロジェクト」を立ち上げました。「新時代プロジェクト」は、「NHKアートのみんなが気軽につながるプロジェクト」略して「つな活」と称し、部署を超えた横のつながりを作り、さらに強くするためのさまざまな活動を行っています

プロジェクトメンバー集合写真

今回はその活動を紹介するために、新時代プロジェクトの一員として活動をしているプロジェクトメンバーに話を聞きました。

プロジェクトメンバー

  • U(デザイナー/デジタル・グラフィック部所属/2016年入社)
  • O(イベントディレクター/文化事業部所属/2014年入社)
  • K(新規事業開発ディレクター/事業開発室所属/2013年入社)

Q. このプロジェクトではどんな仕事をしていますか?

U:私は社員が自由に交流できる社内SNS「つなカレ!」の運営を担当しました。「つなカレ」は「クリエイティブ集団として、互いのインスピレーションにつながる投稿をしよう!」というコンセプトで、「NHKアート全体が一つのクリエイティブ集団なんだ」という意識を持ってもらうためのきっかけになることを目指して活動しています。
私はふだんの業務ではデザイナーをしていることを生かして、新時代プロジェクトでも全体のグラフィックデザインを担当しました。デザインのコンセプトを「関係を紡ぐ、知恵を紡ぐ、アイデアを紡ぐ。」とし、全体的に糸を紡ぐようなデザインで表現しています。

新時代プロジェクトロゴのデザイン資料

新時代プロジェクトロゴのデザイン資料

O:私は社員が出演しラジオ形式でランチタイムに配信する「つな倶楽部」の運営を担当しました。
本当は、気軽に参加できる部署横断ランチ会や交流会のようなイベントをしたかったのですが、コロナ禍で実際に集まる交流をすることはできない状況の中、「オンラインでつながる」ということを意識してラジオ形式の配信をすることにしました。ランチタイムに聞いてもらう「気軽さ」「手軽さ」も大事にしています。出演したゲストの話が頭に残って、その人に会ったときに「つな倶楽部」がきっかけで話がつながって、相手に興味を持つような社内交流の形が増えていけばいいなと思っています。

プロジェクト写真

「つな倶楽部」放送の様子(画像は第1回放送の様子)

K:私は社員から募集した社内交流・部署間連携につながるチャレンジの様子を動画で配信する「つなチャレ」の運営を担当しました。
新時代プロジェクトがあげた未来に向けたビジョンの1つ、「社内連携しやすく、部署にとらわれることのない自由な働き方ができる会社」への第一歩として、社内交流や部署を超えた交流が必要だという思いが「つなチャレ」の核となる部分です。
将来的には部署の垣根を超えて、社員が自発的にプロジェクトを進められるような環境が理想的だと思っています。「つなチャレ」は、気軽に「やりたい」を形にできる会社にしていくための土台作りだと考えています。

プロジェクト写真

撮影から編集まで自分たちで行います

Q. 活動の中で苦労した点はありますか?

U:まず私たち自身が社内SNSというものをよく知らなかったので、他の企業での導入事例などを参考に、運用のルールを作るところから大変でした。社内限定のSNSとはいえ、情報セキュリティの観点からどこまで情報を開示してもいいのかという懸念もあったので、そういったルールをプロジェクトメンバーで話し合いながら詰めていきました。そうして作った資料を持って関係各所への説明をして、利用を認められた時は達成感がありました。
プロジェクト全体のグラフィックデザインも私一人ではできませんでした。プロジェクトには、デザイン業務に携わるメンバーが複数います。私が基本デザインとその運用ルールを作成し、他のデザインメンバーはそのデザインとルールをもとに、「つなチャレではこう使おう」「つな倶楽部ではこう展開しよう」といった風にチームごとのデザインに合わせて自由に拡張していくという分担にしました。

O:各企画に携わるメンバーはそれぞれ5人ぐらいしかいません。なので「つな倶楽部」では会議室(スタジオ)の設営や機材操作、フリップの引き抜き、BGM再生、カンペ出しなど慣れないうちはバタバタで、大変でした。
特に第1回のゲストが社長だったことと、初めての配信ということもあり、かなり細かく下準備をして配信に臨みました。弊社社長の小野木さんへの事前インタビューから、内容を想像して進行台本を書き、何回もリハーサルを行いました。
自分たちで何かを配信するのは初めてだったので、最初は「誰にも聞いてもらえなかったらどうしよう」「誰も聞いていなかったら社長に申し訳ない」と不安でいっぱいでしたが、第1回含め毎回多くの社員が見てくれているので、ひとまずうまくいっているのかなと思います。

K:「つなチャレ」メンバーのほとんどは、動画の制作が初めてで、撮影・編集に何が必要なのかもわかっていませんでした。
最初は漠然と「動画配信サイトの様に動画で流したら面白いだろう」と思って動画にしたのですが、動画の制作をできるメンバーに教えてもらいながらでも大変でした。特に素材を撮影するのが難しく、ある程度構成を決めてから撮影しないと、全部がブレブレになってしまって撮影が進まない、というのは始めるまでは気づきませんでした。私はふだん番組の美術制作に関わっていますが、今回初めて映像を撮る立場になって、求められているものを用意することと、ゼロベースからどういう画にするかを考えることは全然違うのだとすごく勉強になりました。

Q.「横のつながり」を感じるのはどんな時ですか?

U:活動の中で一緒に資料をまとめていくときに、「横のつながり」をすごく感じました。他部署の人とこんなに長い期間一緒に作業する経験はあまりないので、一緒に活動するメンバーの考え方や働き方、動きのパターンがすごく勉強になります。
ふだんの業務でもデザインコンセプトなどをまとめることはありますが、文字を多用する企画書やスライドを作る機会は多くないので、活動の中で培った能力をふだんの業務にも生かしていけるように、進んで学んでいきたいと思っています。

O:私としては新時代プロジェクトのメンバーで1年間何かを成し遂げようと活動しただけでも「横のつながり」づくりに繋がっていると感じています。
新時代プロジェクトの活動を通して、本当に毎日のように顔を合わせて話し合いをしていたので、ふだん働き方も働く場所も違う人と話す機会が増え、「この人はこれが得意なんだ」と今まで知らなかった新たな一面も知ることができました。
「つな倶楽部」のメンバーも、企画の担当、台本を書く担当、デザインの担当、小道具の手配担当、パソコン関係の担当など、メンバーの得意分野がうまく合わさって、いろいろなことを進めることができています。

K:活動の中で「横のつながり」はすごく感じます。社内のどこの部署にも知り合いがいる感じがして、「これはあの人に相談しよう!」とすぐにメンバーの顔が浮かぶのは、とても心強いです。
あとは、意見をすごく出しやすいです。みんなでいろいろなことを言い合って作っていこうという雰囲気が自然とできていました。指示がなくても、「自分がこれをやらなきゃ」と動くことができるメンバーばかりなので、メンバーが自発的にいろんなことをやっているのも、いい雰囲気づくりに繋がっていると思います。
なかなか他部署の社員と一緒に働く経験がないので、こういうチームとしての動き方ができるのは新鮮でした。

プロジェクト写真

2021年秋にはこの新時代プロジェクトが企画・実施まですべてを手がけた「ART FAIR」が開催されました。そのレポートについてはまた改めて紹介いたします。