COLUMN

2021年8月掲載

変哲もない"ベニヤ板"が"年季の入った板"に大変身

こんにちは。
NHKアート広報担当です。

今回のテーマは「造画の技~木目の表現~その1」です。
テレビのセットにはたくさんの木が使われています。壁や柱、床。
でも本当の木材を使っていたのでは、セットがとても重くなってしまい、設置や撤去の時間もその分かかってしまいます。
またきれいな木目の素材をいつも調達するというのもとても難しいことです。
そこで、セットではベニヤに塗装の技術を施して木目をきれいに表現して使っています。
わたしたちは塗装の仕事を「造画」と呼んでいます。
きょうはそんな木目をきれいに表現する造画の技その1を紹介します。
こちらをご覧ください。

一見、年季の入った板のように見えますよね。
実はこれ、数秒前までは真新しいべニア板だったんです。
べニア板に塗料を塗り、ウッドグレイニングツール(通称:マルエム)を上から滑らせると…

きれいな木目が出てきました!
パチパチパチ!
このように、作品の時代背景やシーンの状況、またカメラを通して見たときの見え方を考えて、いろいろな造画の方法で木目も表現されています。

次回は4K放送でもきれいに見える木目表現を紹介します。