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開発事業

 

AIを活用した生放送におけるリアルタイム顔認識システムの開発

NHKアートでは「チコちゃんに叱られる!」(総合 毎週金曜日午後7時57分)のCG制作を担当しています。レギュラー放送では収録後にCG作業を行っていますが、生放送の番組ではリアルタイムでCG処理を行う必要があります。

2018年の「第69回NHK紅白歌合戦」においてはオープンソースのAIツールを用いた顔認識技術を開発し、画面の中からチコちゃんの顔の位置を探し出し「ボーっと生きてんじゃねーよ!」の決め台詞を発するCG処理を行いました。

2019年の「第70NHK回紅白歌合戦」では、より精度の高い顔認識を実現するために株式会社ウサギィのリアルタイム物体認識エンジンを採用しました。ウサギィ社の認識エンジンの大きなメリットの1つは、学習のための大量の素材(学習データ)を用意する必要がなかったことです。
一般的にAIによる画像認識では大量の画像を学習させるイメージがありますが、今回はチコちゃんの3DCGデータを活用して学習を行うことができたため、実写の学習素材を用意する必要はありませんでした。また今回の開発は、本番まで6週間足らずという短期間で、学習と調整、アニメーションプログラムと連携して動作可能なシステムまで完成させることができました。これはAIを活用したシステム開発としては驚異的に短い開発期間です。本番はもちろんのこと、事前のリハーサルでも動作確認が可能な状態になっていたため、スムーズに導入していくことができました。

チコちゃんのようなキャラクターの顔認識は人の特徴とは異なった学習が必要になるため一般的な顔認識エンジンでは対応できませんが、今回はウサギィ社のリアルタイム物体認識エンジンを採用したことで、生放送にも耐えうる高速で精度の高い顔認識システムを非常に短期間で開発することができました。


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株式会社NHKアート デジタルデザイン部
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